代理手配から個人手配への切り替えによって、管理部側の工数削減を実現。
また代理手配の負担も削減。

株式会社 丸菱ホールディングス

会社名  株式会社 丸菱ホールディングス

創業   昭和26年

資本金  100百万円

従業員  115人 [2021年3月時点]

本社   熊本県上益城郡益城町宮園788

事業内容 業務用食品卸販売業

URL   https://www.marubishi-group.co.jp/

はじめに

「食品産業のパイプ役」として食材の仕入れを支える業務用食品卸販売を国内外で展開し、そのほか厨房設備の卸売やプライベートブランドの商品開発・販売、物流事業など幅広く事業展開されており、食品業界のお客様をトータルサポートしている株式会社丸菱ホールディングス様。今回は総務部の岩下様にAI Travel導入前の課題や導入後の効果についてお話を伺いました。

導入前の課題

・総務部で代理手配を行っていたため、出張者と都度予約手配に関するやり取り等の負担や、休日の急な手配要請により対応できない事象が発生
・出張者も立替精算を行っており、毎月の領収書の処理等の負担が発生

導入後の効果

・出張者自身で手配できるようになり、総務部側の工数が大幅に軽減
・立替精算がなくなり、出張者と経理担当者ともに領収書の処理などの手間が大幅に削減
・経理担当者は純粋な経費精算対応だけに集中できるようになり、工数削減を実現

導入の背景

ーAI Travelの導入を検討した背景や導入前の課題をお聞かせください。

導入前には、主に旅行代理店を通じて予約手配を行っていました。その旅行代理店のWEBサイトを利用する際、アカウントを全社員で共有することは難しかったため、総務である私が代理手配を行っていました。基本的には私に手配の連絡が来て、関連部署や出張者とのやり取りを繰り返していました。

課題として、出張者の希望するプランが予約できなかった場合や、交通機関の座席が満席の場合において、出張者と連絡を取る手間が発生していました。特に、休日に急な手配要請が来たときは対応するのが難しいことも課題の一つでした。そのほか、例えば航空券手配において、早く予約すれば早割などのプランで経費削減が見込めますが、早く予約するために自分の作業が後回しになることもあり、煩わしさを感じていました。このような経験から、BTMサービスの導入を検討し始めました。

ーちなみに、1件の予約手配において、どれくらいの時間がかかっていたのでしょうか?

10分や15分で終わることもあれば、一方で出張者が希望する予約が取れないと複数回にわたってやり取りが発生し、相手が営業対応で多忙な場合は返答を待つ時間も長くなり、体感としては何時間もかかることもありました。予約が遅れれば遅れるほどコストも上がってしまいますし、席も埋まってしまう可能性が高まります。また、宿泊の希望条件、例えば禁煙の部屋や朝食の有無などの個別対応も必要で、そのやり取りも時間を取られる要因となっていました。

ーそれは大変ですね。出張者の希望に合わせて予約を行うのは工数がかかりますよね。

そうですね。1件の手配だけであればまだよいのですが、複数件同時に振られた場合などは忙しい時だと手が回らなくなることもありました。また、パッケージ商材は変更が効かないので、依頼者と認識違いや手配操作ミスを起こさないよう特に慎重に対応していました。

ー出張者の方からの要望や希望の内容は、どのような形で伝えられていたのですか?

基本的には社内の申請システムで申請を受けますが、一部の社員からは直接電話で手配依頼が来ることもありました。特に急いでいる人や、「まだ承認が下りていないが手配を開始してほしい」という人もいて、非常に短い時間での手配が求められることもありました。

導入の決め手

ー導入検討時に他社サービスとの比較もされたと思いますが、弊社のサービスを選んだ決め手について教えていただけますか?

AI Travelを選んだ大きな要因としては、宿泊料金の上限設定や承認ルートの設定が可能だったところです。各部署や社員が独自の判断で手配を行い、その後上席の承認を得るという流れを実現できることが良かったです。ワークフローができたおかげで、社員が自分で考え、責任を持って手配を行えるようになったと感じています。また、システムのユーザーインターフェースも使いやすく、シンプルで複雑に見えなかったことも良かったと感じています。

導入時の苦労点など

ー導入いただいたあとの具体的な活用方法や、社内での周知で工夫された点について教えていただけますか?

社内で説明をした際には、立替精算が不要になり一括請求になる点を一番のメリットとして伝えていました。他にも、AI Travelではパッケージプランの手配や、サイト上から旅程の確認ができる点も説明しました。冒頭にもお話しましたが、今まで電話で手配依頼をしていた社員もいたので、新しい仕組みとして社員説明会も複数回開催し、メリットや使い方を説明しました。

ー導入初期の段階で、特に苦労された点は何でしたか?

一番の苦労点は、以前電話で手配していた社員たちが、新しいシステムやデジタルツールに抵抗感を持っていたことです。導入直後は「電話で済んでいたのに、新しい仕組みを覚えるのが大変」という意見もありました。普段からデジタルツールの操作に慣れていない方からすると、初めての挑戦として取り組みづらさも感じられたと思います。
システムの設定や使い方に関する問い合わせも当初は多く、私自身も完全に理解しきれていない部分がありましたので、そういった部分はAI Travelの担当の方にサポートいただきながらお世話になっていました。
現在では、多くの社員が慣れてきており「出張するならAI Travelを使う」という意識が定着しています。また、利用が進むにつれて手配に関する具体的な問い合わせも増えてきました。例えば特定の経路で移動したい、特定のホテルに泊まりたいといった要望に関する操作方法の質問が多いですが、このような問い合わせには私の方で対応しています。

ーAI Travelでは手配依頼期限がありますが、期限を逸した場合の手続きはどのように行われていますか?

依頼期限に間に合わない場合は、直接航空券の公式サイトなども活用していますが、そういった状況は稀で、年1-2回程度しか経験がありません。

導入の効果

ー月の出張件数全体のうち、どれくらいの割合でAI Travelを利用していますか?

毎月の出張件数は波があるものの、会社全体で月平均10-15件程度発生していると思います。そのうち、7割程度はAI Travelを利用して手配できています。社員からは「立替精算がなくなったので、出張のたびに精算せずに済むようになったのでありがたい」との声を受けました。また、宿泊料金に上限設定を設けたことにより、経費に対する意識が高まり、コスト意識を持って適切に出張申請を行うようになったと感じます。

ーAI Travelを導入して、出張手配や立替精算などの工数は削減されたと感じますか?

そうですね。導入以前は出張手配をすべて私が行っていましたが、AI Travelを導入したことで、ボタン一つで旅程確認や承認などの手続きが完了するようになり、業務が非常に楽になりました。立替精算の部分でも、領収書の処理などの手間が大幅に削減されました。特に領収書関連の精算が減少したことは、社内での大きなアピールポイントになったと思います。
経理担当者も純粋な経費の精算だけに集中できるようになり、効率性が上がったと思います。

今後の展望

ーAI Travelについて、今後の利用イメージや展望を教えてください。

一部まだデジタルに不慣れな社員がいるため、そういった点を考慮しながら浸透を図っていきたいと考えています。浸透させることで「出張手配は簡単である」ということを理解してもらい、今までは車で移動できる範囲しか出張をしていなかった営業マンにも「遠方にもすぐ行ける」という意識を強化し、結果として営業エリア拡大のサポートができたらと思います。弊社は営業所が日本各地にありますが、これまではそれぞれの営業所内で話が収まることが多かったので、その垣根を越えてもっと広い視野を持つことが目標です。特に食料品の仕入れや卸に関わる活動では、全国各地にメーカーや工場との取引があるため、飛行機や新幹線を使って遠方ともより密な関係構築に繋げることも今後考慮に入れています。

ー新しい技術やデジタル化への対応はどのように行っていますか?

確かにデジタルに不慣れな社員はいるので、その点は課題として捉えています。しかし、他の企業も同じような問題を抱えており、特に、高齢の社員の中にはデジタル技術への苦手意識を持つ傾向が強いです。実際にスマートフォンを持っていない社員もおり、ガラケーを使い続けている方もいます。この状況に対して、強制的に変更するのではなくそれぞれの状況やニーズに応じた対応を考えていきたいと思っています。

ー岩下様からかねてからお伺いしていたお話だけでなく、今回新しい発見もありました。弊社としても更にAI Travelをご活用いただけるように、引き続きサポートさせていただきたいと思います。本日はありがとうございました。